2009年12月24日木曜日

米国連邦財務省がウェルズ・ファーゴとシティグループから総額450億ドルを返済受領

12月23日、米国連邦財務省は「不良資産救済プログラム(Troubled Asset Relief Program:TARP)」にもとづき資金投入していたウェルズ・ファーゴとシティグループから合計450億ドルを受け取り、現在、不良資産救済プログラムによる金融機関からの返済総額は1640億ドルに上る旨のリリースが同省広報局から筆者の手元に届いた。

このニュースはわが国のメディアも夕刊で取り上げるであろうが、その内容の正確性を期すため筆者なりに仮訳してみた。

なお、12月24日午後13時現在で財務省の最新プレスリリース・サイトを見たが23日のリリースはまだ掲載されていない。


(仮訳) 米国連邦財務省は、このほどウェルズ・ファーゴとシティグループから「不良資産救済プログラム(Troubled Asset Relief Program:TARP)」に基づく資金投入に関し、合計450億ドル(約4兆500億円)の返済金を受領した。これにより、TARP投入資金の総額(約7千億ドル)中、1640億ドル(約14兆7600億円)の返還を得たことになる。

 今回、ウェルズ・ファーゴは「公的 資本注入計画(Capital Purchase Program:CPP)」の下で250億ドル(約2兆2500億円)を返済、またシティグループは「不良債権損失補てん計画(Targeted investment Program:TIP)」(筆者注1)の下で200億ドルを返済し、これら銀行からの返済総額が2010年の終わりまでに1750億ドルを超えると見込んでいる(これは10年間かかると見込んでいた銀行への総納税負担リスク(総額約7千億ドル)を4分の3に削減することになる)。

 さらに12月23日付けで、財務省、連邦準備制度理事会、連邦預金保険公社(FDIC)およびシティグループは、米国政府が元々3000億ドル(約27兆円)のシティグループ資産の損失を分担する合意を「解除」した。この合意は、2009年1月に成立し、当時、財務省により「特定不良債権損失補てん制度(Asset Guarantee Program:AGP)」の下で締結され、その補償期間は10年間と予想されていた。(筆者注2)


 連邦政府は、同合意の下で何らの損失も負担せず、かつ米国政府はそのような保証のための考慮されていたシティグループにより発行される普通株のための証明書と同様に保証された「トラスト型優先証券(trust preferred securities)」により、70億ドル中52億ドルを維持できた。この合意解除により、AGPは納税者へ利益を確保した。


 現在、財務省は金融システムを安定させる目的をもつ“TARP”について、配当、利息、早期返済、および新株引受権販売により利益を上げられると見込んでいる。 当初2009年財政年度において760億ドル(約6兆8400億円)の負担により 総額2450億ドル(約22兆500億円)に上ると予測していた銀行への資金投入は、現在、利益をもたらすと予測される。

 米国の 納税者は、“TARP”から既に160億ドル(約1兆4400億円)の利益を得た。また、財務省が行う数週間先の追加的な新株引受権販売により、その利益はかなり高いものになるであろう。

(筆者注1)「 特定不良債権損失補てん制度(Targeted investment Program:TIP)」とは、 「2008年緊急経済安定化法(H.R.1424)第102条に定めるもので不良資産の損失補てんのため「保険プログラム」の創設が認められている。財務省はシティグループ向けの支援策として2008年12月の段階では同条の適用を検討していた。

(筆者注2)シティグループは2009年1月15日に米国連邦財務省、連邦預金保険公社およびニューヨーク連邦準備銀行との損失分担プログラムにつき最終合意している。

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